1. 米国で商標登録を受けるには、使用証明書提出について
①使用意思に基づく出願、②国内出願登録に基づく出願、③マドプロ出願、④米国での実使用に基づく出願、があります。②の出願では、米国登録前に日本出願が登録されない場合は①の出願に変更します。③の出願でも使用証明が出せない場合は①の使用意思に基づく出願になります。米国では使用証明書(宣誓と証拠)を登録から6か月以内に提出する必要があり、使用証明ができない場合は6か月毎に3年まで延長可能です。また、登録から5年毎に使用証明書を提出します。登録から10年で更新申請をし、その時も使用証明書の提出が必要です。使用証明は、区分ごとに全ての商品・サービスの使用事実を証明する証拠を提出します。使用宣誓書を提出しない場合、商標登録が取り消されます。なお、使用宣誓と同時に、「不可争性の宣言(Declaration of Incontestability)」(法第15条)を提出することが可能です(任意)。これが認められると、第三者からの「一般的な言葉である(記述性)」や「先に使っていた(先使用権)」といった理由による登録無効申し立てから守られます。現地代理人の使用宣誓手数料は、1,490 US$程度(不可争性の宣言の提出手数料を含む)です。
指定商品の使用証拠としては、商標(ラベル・タグも可)の付された商品・サービスのカタログ又は写真、若しくは、それらの広告又はウェブサイト(URLとスクリーンショットの日付要)等です。そして、いずれも、米国から商品等を購入するための方法等が明示されていることが必要です。登録されている全ての指定商品について米国内での使用実績が求められます。一部でも不使用の商品がある場合は、該当する商品を登録から削除する必要があります。なお、米国特許庁はランダムに登録を抽出して「本当に全商品で使っているか」の監査を行っています。手続き完了後に不使用が発覚して削除を求められた場合、1区分につき250 US$のペナルティが課されるほか、虚偽宣誓とみなされ商標登録全体が無効になるリスクがあります。従って、現時点で使っていない商品は予め削除して申請することが求められます。
「使用の証拠」の提出には、商品リストのうち少なくとも1つ以上について、米国内で実際に商標が使用されていることが分かる「最新のデジタル写真または画像」が必要です。過去(4年目以前など)の古い証拠は認められず、現在も使用していることを示す最新の証拠である必要があります。【認められる証拠の例】としては、(a) 商標が印字・刻印された商品そのものの写真、(b) 商品または外箱(梱包箱)に取り付けられた、商標入りのタグやラベルの写真、(c) 商品の梱包材であることが一目で分かり、そこに商標が表示されている箱の印刷面の写真、(d) 商品と連動して展示され、商標が表示されているディスプレイの写真、(e) ウェブサイトの画面(推奨):米国からオンライン注文可能で、商品のすぐ近くに商標が目立つように表示されている現在のウェブページのスクリーンショット(購入画面やカートへ進むボタンが確認できるもの)。<当所提携のUS代理人レターより>
(USPTOのサイト参照)
https://www.uspto.gov/trademarks/laws/specimen-refusal-and-how-overcome-refusal
2. 中国で商標登録を受けるには
①直接出願又は②マドプロ出願があります。一出願は、1商標多区分で、先願主義です。先使用権もありますが、それが認められるケースは少ないようです。商標について、日本の漢字と中国の漢字(簡体字)は多くが相違するため、多くの日本の漢字商標は、中国では中国の漢字に替えて登録を受けています。日本語の平仮名・カタカナは、図形として認識され、発音や意味は効力外です。日本の周知な地域名・人名等が中国で登録されていることが多々あります。日本企業が中国へ出願する場合、中国語表記が必要です(現地代理人により適切な表記を推奨して貰えます)。「指定商品・役務」について、中国特許庁が定めた標準的な記載を求められます。本国商標の指定商品・役務と同一にしたマドプロ出願では、暫定拒絶通報が出されることが多々あります。
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